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study meeting vol.17 

最終回:新しい世界

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日時:

2026年2月28日(土)  16:00-18:00 【満席】

2026年3月1日(日)  14:00-16:00 【満席】


定員:9名 (予約制) 


参加費:1,600円  (先間さんセレクトのおやつ付き)


講師:先間康博  (写真家)

会場:ETHICA  (岐阜市八幡町14-3/tel 058-207-8899)


お申込み先: お名前とご希望のお日にち、当日連絡可能なご連絡先をご明記ください。
gallerycaption@gmail.com

『新しい世界』


2015年より続けてきたこの写真講座も、いよいよ最終回となりました。
1826年、初めて外の光を取り込んで以来 (1)、写真は、世界の様々な出来事を記録し、人々に伝えてきた。すなわち写真は、我々にとって世界認識の方法 (2) でした。
しかしその写真も、デジタル、そしてAIと、昨今大きく変容し、世界の姿が虚妄の中に溶けていく中にあっては、写真の絶滅期 (3) と言われるのも必然なのかもしれません。そして人々は、この手の中に入る画面に見入り、決して顔を上げようとはしない。しかし、それでもなお (4)、この世界は存在する。触れる手、踏みしめる大地の先、どうあろうとも、我々は世界と地続きである。目を見開きさえすれば (5) 世界はそこにあるのです。
様々なことが起き続ける今、この世界に対峙し、目を見開いてその有り様を見つめることが、より求められているように思います。そして、そのような中にあって写真は、イメージを定着する確かさに於いて (6)、私にはそれでもなお魅力的に映るのです。
私的な写真に始まり、暗室作業から作られる抽象的な写真も含め、写真のあり方を様々に問い、今や世界的な写真家となったウォルフガング・ティルマンス (7) が、2000年代初め、再び世界を見るべく旅にくり出し、その中で撮られた写真をまとめた写真集のタイトルが、『Neue Welt(新しい世界)』です。この講座の最後として、再び世界を見定めようとした彼の姿勢にならい、写真を中心とした様々な作家の様々なあり様から、ますます混沌とした状況を呈してきている今日の世界を、我々はどのように見つめていけばよいのか、ということについて考えていければと思っています。

先間康博(写真家)


 

(1) 1826年(あるいは1827年)に、ニセフォール・ニエプス(1765-1833、仏)によって、最初の写真「ル・グラの眺め」が撮られた。


(2) 写真評論家福島辰夫(1928 - 2017)の「個人像をめぐってー友人Xへの手紙ー」( 映像とは何か』1966年、写真同人社)より。


(3) 福島辰夫の晩年の言葉。


(4) これは、美術史家ジョルジュ・ディディ=ユベルマン(1953 -、仏)の著書『イメージ、それでもなお』(2025、平凡社/原著2003) の書名からの引用でもあります。リヒターが、この本の4枚の写真を目にし、最後の大作「ビルケナウ」を制作しました。


(5) 画家、教育者でもあるジョセフ・アルバース(1888 -1976、独-米) の言葉。


(6) 『まずたしからしさの世界をすてろ』(多木浩二・中平卓馬編、1970年、田端書店)と、「写真は本来的に世界の〈本質〉をとらえることはでできない」と多木(1928-2011、美術評論家)と中平(1938-2015、写真家)は述べているが、より疑似現実の手段(=確からしさを無意識に感じてしまうゆえに、確からしさをより疑うべき技術)が次々と生まれている現状においては、写真の確からしさを、かつてより強く感じるのです。


(7) ウォルフガング・ティルマンス(1968- )は、ドイツの写真家で、ロンドンとベルリンを拠点とする。2000年にイギリスのターナー賞を受賞。2015年に大阪の国立国際美術館で個展が開催された。昨年、パリのポンピドゥー・センター改修前最後の展覧会として個展が開催されていた。


先間康博(さきまやすひろ)
1966年福岡市生まれ。1998年名古屋大学理学研究科宇宙物理学専攻博士課程満期退学。
主な展覧会に2006年「先間康博作品展 “林檎 ニュートンもセザンヌも僕も”」ツァイト・フォト・サロン/東京。2007年「Japan Caught Camera」上海美術館/中国。2008年「先間康博作品展 “夜と林檎”」ギャラリーHAM/名古屋(以降、’10年’14年’16年’19年)など。

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写真家 先間康博氏の 『写真とは、人間が、ものを見る、見たいという欲求そのものである』という信念のもと、138億年前のビックバンからはじまる写真の歴史をたどる写真論講座も、初回から11年を経て最終回を迎える運びとなりました。コロナ禍による中断やギャラリーの移転により、思いがけず長い旅となりましたが、今回はより多くの方々にご参加いただけるよう、同じ内容で2月28日、3月1日の両日開催いたします。目の前に広がる「新しい世界』に向けて、これまでお付き合いくださった方も、初めての方も、どうぞお気軽にご参加ください。

 

 

◇ study meeting (2015- 2016)


vol. 1「光の真実を写す画」 
2015年 2月14日
front  (岐阜市金宝町)

vol. 2「写真の源流-描写の芸術」 
2015年2月28日
front (岐阜市金宝町)

vol.3 「サン・ルゥからの眺め:写真の始まり」
2016年 2月14日
front (岐阜市金宝町)

vol.4「写真の近代:アルフレッド・スティーグリッツとユジューヌ・アジェ」
2016年2月28日
front (岐阜市金宝町)

vol.5 「日本の近代: 新興写真と安井仲治」
2017年1 月22日
front (岐阜市金宝町)

vol.6 「画家の写真が魅せるもの」
2017年3 月26日
front (岐阜市金宝町)

vol.7 「終戦の太陽: VIVOと東松照明」
2017年6 月10日
front (岐阜市金宝町)

vol.8「プロヴォーグと森山大道」
2018年1月27日
GALLERY CAPTION (岐阜市玉姓町 伊藤倉庫)

vol.9「クラインとフランクの衝撃」
2018年3月10日
GALLERY CAPTION  (岐阜市玉姓町 伊藤倉庫)

vol.10「写真が与えた光-第1回から第9回までを振り返る」
2018年5月26日
GALLERY CAPTION  (岐阜市玉姓町 伊藤倉庫)

vol.11「スーザン・ソンタグとダイアン・アーバス」
2018年8月25日
ぎふメディアコスモス あつまるスタジオ (岐阜市司町)

vol.12「私写真とともに」
2019年2月3日
GALLERY CAPTION  (岐阜市玉姓町 伊藤倉庫)

vol.13「作られた物語」
2019年8月24日
GALLERY CAPTION  (岐阜市玉姓町 伊藤倉庫)

vol.14「タイポロジーと現代写真」
2019年9月14日
GALLERY CAPTION  (岐阜市玉姓町 伊藤倉庫)

vol.15 「反復する写真と絵画」
2020年1月18日
GALLERY CAPTION  (岐阜市玉姓町 伊藤倉庫)

#short break 「ゲルハルト・リヒターと私。」
2023年9月2日
ETHICA(岐阜市八幡町 三輪ビル)

vol.16 「0と1が描くもの」
2025年9月27日
ETHICA(岐阜市八幡町 三輪ビル)

vol.17「新しい世界」
2026年2月28日、3月1日
ETHICA(岐阜市八幡町 三輪ビル)

study meeting vol.16 

0と1が描くもの

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日時:2025年9月27日(土)  15:00-17:00


定員:10名 (予約制) 【満席】


参加費:1,600円  (先間さんセレクトのおやつ付き)


講師:先間康博  (写真家)

会場:ETHICA (岐阜市八幡町14-3/tel 058-207-8899)


お申込み先: お名前と当日連絡可能なご連絡先をご明記ください。
gallerycaption@gmail.com

デジタルデータは0と1の信号の切り替えの積み重ねで出来ており(*1)、現在では世の中の多くの物事がそれによって動いている。表現の世界も例外ではなく、特に写真は、ほぼ全てがデジタルの世界へ移行してしまったといっても過言ではない。そして、当初見られたデジタル画像への違和感は、その精度の向上と同時に薄れ、人の認識もアナログからデジタルへと変換されて、今では高精細の液晶画面こそが、“写真”、というより“画像”の全てとして携帯の小さな画面に見入っている。しかし、目の前を通り過ぎて消え失せる情報こそあれ、その中に何がしか心に残り続ける表現というものがあるのだろうか。物としての記憶装置であった写真というものが、画面の中で素材感を無くし、データという形ない記憶となる。それは人の記憶に似て、気がつけばいつしか人々から忘れ去られ、像すら無きゴミとして大量に放棄されていくようでもある。そのような状況下にあって、今回の集いが、写真表現というものをデジタルという視点からもう一度見つめ直し、これからどうあるべきなのかについて考えていく契機となればと思います。

 

*1:  量子コンピューターや画像をそのまま記憶する素子などが開発されつつあり、0と1以外のその中間状態なども扱えるようになってはきています。
 


先間康博(さきまやすひろ)
1966年福岡市生まれ。1998年名古屋大学理学研究科宇宙物理学専攻博士課程満期退学。
主な展覧会に2006年「先間康博作品展 “林檎 ニュートンもセザンヌも僕も”」ツァイト・フォト・サロン/東京。2007年「Japan Caught Camera」上海美術館/中国。2008年「先間康博作品展 “夜と林檎”」ギャラリーHAM/名古屋(以降、’10年’14年’16年’19年)など。

study meeting とは?

2015年2月からはじまった写真家 先間康博による写真講座。『写真とは、人間が、ものを見る、見たいという欲求そのものである』という信念のもと、138億年前のビックバンからはじまる写真の歴史をたどる。

各回完結。全17回(予定)

study meeting

#short break

ゲルハルト・リヒターと私。

2023年9月2日(土)

14:00- 19:00

予約不要

*途中入退室自由

案内人:先間康博 (写真家)

参加費: 1,500

会場: ETHICA

岐阜市八幡町14-3 三輪ビル 2階(ラ・ペスカ上)

tel 058-207-8899

「写真とは何か」を、写真家 先間康博氏が独自の視点を織り交ぜながら多角的に考察するシリーズ企画「study meeting」2015年2月「vol.1  光の真実を写す画」からスタートし、2020年1月の「vol.15 反復する写真と絵画」でゲルハルト・リヒターを取り上げたのを最後に、新型コロナウィルスの影響により、開催を見送っておりましたが、そろそろ再開するべく準備をすすめております。

と、その前に、各回完結のこの講座ではありますが、前回の講座から3年、初回から数えるとなんと8年が過ぎ、皆さんの感覚も記憶も薄れがちではないでしょうか。そこで今回は、前回のテーマでもあり、昨年から今年にかけ東京国立近代美術館と豊田市美術館を巡回した、大規模な個展も記憶に新しい、現代美術の巨匠 ゲルハルトリヒターについて、復習も兼ねて、皆さんとお話しする機会を設けることにいたしました。

いつものレクチャー形式ではなく、先間さんを中心にフリートークでゆるやかにすすめてまいります。「とても良い展覧会だったので、皆さんと感想を交換したい」という方や、「展覧会を見たけど実はよく分からなかった」、「そもそもリヒターの何がすごいの?」、「展覧会を見逃したので、様子を聞いてみたい」といったご質問にもお答えします。

また、先間さん所蔵の、1999年制作のペインティング8点に焦点をあてた大型作品集「RICHTER 858: Eight Abstract Pictures」(2002年)より、複製画の展示も予定しています。


予約不要、入退室自由です。
どなた様もお気軽にご参加ください。


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先間康博(さきまやすひろ)
1966年福岡市生まれ。1998年名古屋大学理学研究科宇宙物理学専攻博士課程満期退学。
主な展覧会に、2006年「先間康博作品展 “林檎 ニュートンもセザンヌも僕も”」ツァイト・フォト・サロン/東京。2007年「Japan Caught Camera」上海美術館/中国。2008年「先間康博作品展”夜と林檎”」ギャラリーHAM/名古屋(以降、'10年, '14年, '16年, '19年)など。


study meeting とは?
2015年2月からはじまった写真家 先間康博による写真講座。『写真とは、人間が、ものを見る、見たいという欲求そのものである』という信念のもと、138億年前のビックバンからはじまる写真の歴史をたどる。各回完結。全17回(予定)。


 

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