envelope as a door

 「封筒」

90年代の初め、インターネットが話題になり出した頃、私は手紙というものは20世紀中になくなってしまうのではないだろうかと考えていたことを、つい最近思い出した。

直筆で便箋に築かれた世界が折り畳まれ、封筒という二次元ワールドに封印され、世界を旅して、遠い異国の友人のもとに届く。その友人は、封を開けることにより、未知の世界に突然の旅に出る。

そうである。「封筒」とはあの「どこでもドア」と同じものなのである。という事実を、最近世界を騒がせたニュースを見ていて教えられた。

藤本由紀夫 「26 philosophical toys」 2005年

「envelope as a door」は、ギャラリーと作家、そして皆さんとの、メール・アートです。

とは言え、その仕組みはオンライン・ショッピングと、なんら変わりはありません。

封筒は、なにかしらのメッセージとともに、どこかの空気と、少し前の時間とを運んできます。開封され、読まれることであらわれる、さまざまな世界は、ひとりひとりの手元から広がり、時空を移行しはじめます。遠くの誰かの存在を身近に感じることもあれば、ひとときの旅に出ることもできる。封筒が、ここではないどこかへの入口になりうるのであれば、それがギャラリーへのドアとなることも、出来るかもしれません。

開かれ、読まれるために、それは閉じられる。

もし、お気に召した作品があれば、ご購入ください。封筒に入れ、ギャラリーから郵送にて、お届けします。

ドアとしての封筒は、開かれることから、はじまります。

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